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酉三つ時の魔物

 夜。日の終わりを感じては家に帰る。
 夜。疲れた体に団らんは舞い上がる。
 夜。しかしそれは黒のとばり。
 遮断する。閉じ込める。のしかかる。包み込む。
 そうして、僕は、息が、苦しくなる。
 潜れるか。潜れるだろうか。まだやれるだろうか。
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魔が、肩に、わたしに

夜、19時半を超えたあたりから、急に気怠さが襲ってくる。

じわりじわりと、そうして、ずっしりと。

苦しい。
どうしたことか。

我慢して作業を続ける。

・・・

治らない。

コーヒーを飲んで一息いれる。

・・・

治らない。

風呂に入ってさっぱりする。

・・・

治らない。

どうしたことか。もういっそ寝てしまおうか。いや、しかし。

押してミーティングに参加する。定刻、4分遅れてZOOMにムーブ。

「…おつかれさまーです。あ、あのちょっと今日、」

…消えている。
あの、黒い、重しが。黒い、ギブスが。

「あ、いや、そのー…おつかれさまです。」

なんだそりゃ。まあ、いいか。

魔物は、僕を置いて夜なべでもしているのだろう。ありがとう、ご苦労様。風邪ひかないようにね。
でも、あんまりいきなりもたれかかってこないでね。そして、あんまりいきなり帰っていかないでね。

それはそれで困るんだ。どっちもさ。うん。

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